西山部長(兵庫県立大学・教授)よりお祝いの原稿です。

2010/09/02

ご紹介します。

硬式庭球部創部80周年をお祝いして

 硬式庭球部(淡水テニスクラブ)が、発足後80周年を迎えられましたこと、心よりお慶び申し上げます。
 旧神戸高等商業高校、旧神戸商科大学、そして兵庫県立大学硬式庭球部と続く輝かしい歴史と伝統をもつ当クラブに、部長としてかかわらせていただきましたこと、大変光栄に思っております。前任の南部先生よりこの大役を引き継いでから、まだ5年ほどしか経っておりませんが、すでにクラブには強い愛着がわいております。そして、それ以上に部員達には兄弟(歳が離れすぎておりますが)のような親しみを強く感じております。
 最近、大学のクラブ活動に参加する学生がめっきりと減ってきました。かつては、クラブと比べて、いろいろな面で制約がゆるいという理由からサークルを選択するという学生が多かったようです。しかし、いまでは、スポーツをしない学生、アルバイトのみにいそしむ学生、何もしない学生・・・そうした学生が増えているようです。ですから、クラブだけでなく、スポーツ系のサークルに積極的に参加する学生もどんどん減っているようです。
 その一方で、わが部員達は、大学生活という誘惑の多いこの期間に必死で一つのことに打ち込んでおります。勝負という厳しい世界にあえて身を投じ、努力しております。怠惰な心に流されず、忍耐をしいられております。一人ではできないことでも、仲間とともに切磋琢磨する。そして、勝負の結果に励まされ、打ちのめされ、さらに向上心を強くもつ。何と大切なことか。長い人生のうちで最も多感で貴重な時間に、彼らはクラブを通じ、テニスを通じて最も大切なことを学んでいるように思います。
 80年という時の流れの中で培われた伝統の力というのは非常に強いものだと思います。しかし伝統というものは、ただ継続していくだけでは意味がありません。OB・OGの皆さま、そして私も含めた部員一人一人が、あくなき向上心のもとで仲間とともに努力し、その心を次の世代に伝えていく過程こそが「伝統」だと思うのです。
 わが硬式庭球部・淡水テニスクラブが、その輝かしい歴史と伝統を永遠に築き続けることを願っております。

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